10月30日説教

「神に結ばれて」
<聖書>ルカによる福音書16:14~18
長尾大輔牧師(日本基督教団 山口教会)

 自分の家の財産を無駄遣いしていた「不正な管理人」の不思議な譬え話で、主イエスはこの管理人を称賛し、ファリサイ派の人は嘲笑ったのであった。滑稽と思ったのでした。
何がそんなにバカバカしいのか。律法を厳格に守り、神様のことを愛しているというこの人たちです。だが双方に仕えることは出来ないのに、神様とお金(富)を共に愛していたのです。
主イエスは、その彼らに辛辣に「あなたたちは人に自分の正しさをみせびらかすが、神はあなたたちの心をご存知である」という。自分の誇るべき「信仰の財産」というものを根拠とした生き方を義とし、神よりむしろ人々に尊ばれる生き方を指摘されたのです。
神の国の論理が神の愛を信じると生き方であり、永遠の住いへと続くことを証してきた主イエスの真剣さ、神の問い、あなたのいのちの問いに彼らは気づかなかったのです。
律法は「神様の愛」を記しているもので、主イエスにあって新しく、そして鮮明になったのであって、神の愛の招きであるのです。
古い生き方から、「私は道であり、真理であり命である。私を通らなければ、誰も父のところに行くことは出来ない」という主イエスに従うことこそ神の御心に適うことで、私たちが共に生きるように定められたのである。