3月12日説教

「貧しい人々は、幸いである。」
<聖書>ルカによる福音書6:12~21
武田真治牧師(日本基督教団 広島教会)

「彼らは怒り狂って、イエスを何とかしようと話し合った」( 11 節)彼らとは、ユダヤ教の 人々のことです。イエス様の問いかけに、ユダヤ教の人々は「怒り狂った」のでした。しかしイエス様は益々力強く福音を人々に語り続けて、彼らと真っ向から戦って行かれるのです。それ 故、イエス様はご自分に従っている弟子たちの中から選んで「使徒」と名付けられたのです( 12 ~13 節)。これから本格的に始まる戦いへの備えであったのです。
マルコは使徒を選ばれた理由として3つのことを挙げて(マ ルコ 3:13~19 )、 ①彼らを自分のそばに置き学せるた め、②派遣して宣教させるため、③悪霊を追い出す権能持たせるめと。 これ からの戦いに備えて、弟子たちを訓練されようとしておられるのです。
そのうえで、 今の状況は人間的には、 辛く、 乏しく、悲しいものであっても、後の時には、その飢えには必ず満足が与えられ、その悲しみは笑いへと変えられるから、その神様の導きを信じて前向に生きて行こうと言われているのです。「貧しい」から「幸い」なのではなく、 自分の貧しさを感じながらも、こうしてイエス様に従う「弟子」となっているこ と、その群れ、すなわち『教会』中にいることそが「幸い」なのだ と。