12月11日説教

「主が招かれる人たち」
<聖書>ルカによる福音書5:1~11、27~32
武田真治牧師(日本基督教団 広島教会)

たくさんの人達がイエス様のお話を聞こうとして集まっていたのに、近くにいたガリラヤの漁師たちは「自分たちには関係ない」と背を向けていた。そんな人たちを結果的にご自分の弟子に選ばれたのです。
では、なぜ彼らはイエス様とこんなにも深い関係へと導かれて行ったのでしょうか?シモンに『沖に漕ぎ出して網を降ろし、漁をしなさい』と言われたことに拠ります。シモンは「しかし、お言葉ですから、網を降ろしてみましょう」とイエス様の言葉に彼なりに応え、とにかくやってみたのです。この出来事を見たシモンは『主よ、私から離れてください。私は罪深い者なのです』と、彼は素直に自分のこれまでの愚かさや過信を認めたのでした。だからこそイエス様は「恐れることはない。今から後、あなたは人間をとる漁師になる」と言われて、彼をご自分の弟子とされたのです。
このシモンが後のペトロです。信仰とはまさにこの『私は罪深い者なのです』と悟った、ここからあの使徒としてのペトロの歩みが始まったと言い得る。イエス様からは新しい使命を与えられることがイエス様と出会う究極の目的と言い得るでしょう。