6月24日説教

 

6月24日礼拝説教
イエスの御力は私達にも
隅野徹牧師(日本基督教団 山口信愛教会)
聖書  ルカによる福音書9:1~6

この箇所で語られていることは「弟子たちや私たちが、主イエスと同じような奇跡を起こせるようになる力を身に着けられる、ということではない」のです。1節に「あらゆる悪霊に打ち勝ち、病気を癒す力と権能をお授けになった」とありますが、あくまでも「授かった」ものであり、主権はすべて神、主イエスにあるのです。人間が神をさしおいて、自由自在に「悪いものをやっつける、病気をやっつけることができる」のではありません。あくまで主権は神である!そのことが分かるのが3節から4節です。
イエスは十二人を派遣するに当って、「旅には何も持って行ってはならない。杖も袋もパンも金も持ってはならない。下着も二枚は持ってはならない」。何も持っていくな、とイエスはおっしゃっています。なぜここまで厳しいことを命じておられるのかというと、もしも自分の力や蓄えを用いようとするなら、そこでは神や主イエスの力と権能が発揮されなくなり、そして「神の愛と恵みのご支配の到来」は伝わらなくなります。だからイエスは、ただひたすら、神とご自分の力に依り頼み、それに信頼して、神の国の到来を、福音を宣べ伝えなさい、と言っておられるのです。 
 何も持って行くことなく、自分の持っている何物にも頼ることなく、ただ神の力、救い主イエスの力に信頼して「神の国を伝えていくならば」そこには神ご自身が働いて下さり、そして実際に苦しむ人が癒されることがあったことが6節に証言されています。不完全な人間でも、神の愛の証し人となり、神の力によって「人々を癒す」ことが可能となる!それは聖書がはっきりと教える真理なのです。