9月2日説教
「年長者が主に用いられる」
隅野徹牧師(日本基督教団 山口信愛教会)
聖書 使徒言行録18:24~28
アポロは、イエス・キリストの十字架と復活の出来事は知っていたのでしょう。しかし、その十字架と復活によって「罪の赦しが与えられ、そして永遠のいのちが与えられる希望があること」、また「そのしるしとして神の霊である聖霊が豊かに与えられること」「その聖霊の力によって、キリストを心に宿し新しく生きるようになること」を語っていなかったか、心から理解していなかったかと思われます。だから、アポロの中には「何か知恵に頼り、自分の雄弁さや聖書知識を誇るような姿」が見て取れたのではないかと言われています。この「自分を誇ること」は若い信仰者が陥りやすいです。なにか熱心で、知識はある。だけれども「キリストにある平安や謙遜さ、人への愛、配慮」といったものが欠けているのです。
そこでプリスキラとアキラはアポロを自分たちの家に招き入れ、彼に「もっと正確に神の道を説明した」のでした。説明したのは「神の道」です。別の言い方では「キリストによって生きる道」つまり「伝道者として進むべき道」です。アキラとプリスキラは多分聖書の知識や学問的なことではアポロに劣ったことでしょう。そういう分野の説明をしたのではなく、パウロに同行し、パウロを通し神から学んだ「神の道・神に従うものの生き方」を教え、アポロは変わったのです。
皆様も、教会の若者や、こどもたちに、そして「ご自分のお子さんやお孫さんに」神がご自分にして下さった恵みを生き生きと語ってください。相手が「神の道をもっと正確に知る」ことができると信じます。