名門シカゴ大学史上最初に博士号(哲学博士:旧約聖書原典比較研究)を取得したのは、浅田栄次という日本人でありました。
帰国後、彼は青山学院大学で旧約聖書神学の教鞭をとり、その後、現在の東京外国語大学の中興の祖として、現在でいえば副学長(当時:教務主任)として英語教育と後進の育成に心血を注ぎました。
その彼の生誕150周年記念祭が、10月17日(土)生誕の地徳山(現・周南市)の徳山小学校にて行われました。
浅田栄次博士については、既に昨年(2014年)、没後100年の記念事業にて、このHPでも紹介しています。→こちら。
今回も徳山英学会(世話人:河口昭さん)主催で開催され、300人以上の席が一杯になり、多くの方々が徳山が生んだ「明治の国際人」について一層の理解を深める機会になったのではないかと思います。
当日は、シカゴ大学学長の祝辞にはじまり、
ロバート・シャルコフ教授(山口県立大学)の山口が生んだ国際人の紹介とグローバル化と国際化の定義の違いといった、興味深い話しに始まり、
浅田栄次博士のお孫さんの、槌本紀子さんのお母様から聴いた浅田栄次の家庭での紳士的な横顔について、
そして、立石博高学長(東京外国語大学)が「グローバル社会と大学のミッション」と題し、浅田博士が晩年普及に取り組んだ、多言語、多文化共生の社会を志向したエスペラント語の紹介や、グローバル社会における真の語学教育について外大の取り組みを交えお話しなさいました。
途中、徳山小学校の児童の吹奏楽による演奏や、
周南市長のあいさつなどがありました。
最後にご遺族を代表して、岡眞さんの挨拶がありました。
山口に赴任し、浅田栄次博士という日本の神学者としても草分けの存在であった偉大な人物と出会った私にとって、この記念すべき時に出席でき無上の喜びでした。
生誕150年を記念して記念碑も建ちましたので、是非お近くにお立ち寄りの折には、立ち寄って頂きたいと願っています。