6月3日説教
「ごく身近な人への宣教」
隅野徹牧師(日本基督教団 山口信愛教会)
聖書 ルカによる福音書8:35~39
イエスは、悪霊から救われた喜びに溢れ「イエスについて行きたい」と願ったこの男に対し①「自分の家に帰ること」そして②「神がなさったことをことごとく話して聞かせなさい」と仰るのです。彼は長い間「墓に住み」、人里に戻されても、鎖を破ってまた戻っていたのですから、家には戻っていなかったに違いありません。
しかし彼はイエスのお言葉をすぐに実行したことが39節後半から見て取れます。この男にとっては、イエスについて行くことと、白い目で見られる、自分の生まれた地域に帰るのと、どちらが大変かというと、案外、自分の過去が知られている、その場所に戻って「神の業を宣べ伝える」ことだったのではないかと思います。それでもイエスはこの男を証し人として「自分の家とその周辺」にお遣わしになるのです。
身近な存在に神の恵みを伝えるのは大変ですが、一人ひとりが、証人として用いられるようにお祈りします。救われた恵みに感謝し「イエスのもとから立ち去って、御業を言い広めた」この男のことを思い出しましょう。